【特集】時を慈しむ美食の鉄道旅。西武鉄道「52席の至福」から始まる、幻想の秩父・冬紀行

目的地へ急ぐ旅はもう卒業。
都心の喧騒を離れ、西武新宿駅から秩父へと向かう約3時間の旅は、移動そのものが贅沢な「体験」に変わる、大人のための特等席です。

建築、美食、そして街に宿る光と祈り。
五感を潤す、至福の1日をご紹介します。

西武新宿駅の静かな発車。

▶ まずは列車そのものを知りたい方へ
「52席の至福 ブランチコース乗車記」


1. 隈研吾氏が描く、二つの意匠に包まれて

西武鉄道が誇るレストラン列車「52席の至福」
その車内は、日本を代表する建築家・隈研吾氏による「動く美術館」です。

メインダイニングとなる2号車の天井を覆うのは、伝統的な「柿渋を塗った和紙」
柔らかな光の陰影が、テーブルを囲む会話を穏やかに演出します。
一方、4号車は隈氏の真骨頂とも言える「木」を多用したデザイン
格子のゆるやかなカーブが、美術館のような上質な印象を与えてくれます。

2号車の幻想的な和紙の天井と整えられたテーブル

4号車の緻密な木格子のデザイン


2. 秩父のテロワールを、五感で味わうブランチ

3号車のオープンキッチンから届くのは、沿線の旬を閉じ込めた珠玉のコース。

グラスには、華やかな香りのFEST365「52席の至福」ピルスナーや、風土を映す「兎田ワイン」を。
料理に寄り添うパンは、秩父の名店「ラパン ノワール くろうさぎ」の香ばしい逸品です。
食後には、世界を魅了する「イチローズ・モルト」の琥珀色を揺らしながら、流れる景色を眺める……。これこそが、大人の旅にふさわしい豊かさです。

また、道中では車両基地のスタッフが「歓迎の旗」を振る温かなおもてなしも。
線路沿いに咲く笑顔に、心まで温まります。

「52席の至福」から季節の一皿

3. 歴史の色彩と祭の鼓動を辿る、昼の街歩き

西武秩父駅に降り立ち、最初に向かうのは「ちちぶ銘仙館」
昭和初期の洋風建築の中で、職人が紡ぐ絹織物の美しさに触れます。

続いて訪れる「秩父まつり会館」では、ユネスコ無形文化遺産の秩父夜祭を体感。
実物大の屋台の迫力、その豪華絢爛な装飾には誰もが言葉を失います。
その足で、秩父神社へ。
社殿には「北辰の梟」などの精緻な彫刻が並び、酒樽の奉納列には先ほど車内で愉しんだ銘酒の名も。

神社から続く番場通りでは、まつり会館で学んだばかりの「屋台を収める蔵」が街に点在する様子に気づくでしょう。
煙草屋のレトロ建築や、絵になる「泰山堂カフェ」の佇まいに、カメラを向けずにはいられません。

▶ 秩父到着後の観光コースを知りたい方へ
秩父散歩編を見る

秩父まつり会館で秩父夜祭を体験
番場通りのレトロな街並み散歩で立ち寄りたい泰山堂カフェ


4. 幻想のフィナーレ。夜を彩る「秩父夜街 彩さんぽ」

旅の締めくくりは、期間限定の「秩父夜街 彩(いろどり)さんぽ」へ。
1時間強で回れる番場通周辺のライトアップですが、必見は「少林寺」です。
闇の中に浮かび上がる本堂の静謐な美しさは、この冬一番の思い出になるはずです。

▶︎ このあと、秩父の街は灯りの表情へ変わります
「秩父夜街 彩(いろどり)さんぽ体験記」

妙見の森公園

札所15番 少林寺

旅の終わりに:最強の帰路、あるいは至福の連泊

秩父の夜に抱かれた後は、二つの選択肢があります。

日帰りなら

「祭の湯」で冷えた体を芯から温め、帰路は特急「ラビュー」の大きな窓から夜景を。
これぞ日帰りの最強ルートです。

宿泊なら

秩父の静かな夜に身を委ね、ゆったりと一泊。
翌朝の清々しい空気を愉しむのも、大人世代の贅沢です。

「52席の至福」は2026年4月より16,000円に料金改定されますが、この情緒溢れる冬の体験は、それ以上の価値を約束してくれます。
初めてのレストラン列車にも、自信を持ってお勧めしたい。
そんな特別な一日が、秩父で待っています。

「52席の至福 ブランチコース乗車記」

秩父散歩編を見る

「秩父夜街 彩(いろどり)さんぽ体験記」


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