―― 雨の紅葉と秘境駅を巡る、特別な一日
車内で食事や買い物を楽しむ列車ではありませんが、
飯田線秘境駅号には、この列車でしか味わえない体験があります。
予約が難しい企画列車に実際に乗車し、秘境駅を巡った一日を紹介します。
飯田線秘境駅号とは|予約困難な特別企画列車
飯田線秘境駅号は、普段はなかなか降りることのできない秘境駅に停車しながら走る、期間限定の企画列車です。
人気が高く、個人での手配は難しいため、今回は JR東海公式サイトから紹介されていた旅行商品 を利用しました。
移動や行程がすべて組み込まれており、
「この列車に乗ること」そのものが目的になる旅です。
東京から飯田駅へ|すでに始まっている非日常
当日は東京を出発し、名古屋で乗り換え、さらにバスで飯田駅へ。
秘境駅号に乗るまでの道のりも長く、日常から少しずつ離れていく感覚がありました。

出発前から特別|飯田駅でのおもてなし
飯田駅では、出発前に 獅子舞と太鼓によるおもてなし が行われていました。
観光列車でありながら、どこか地域の行事に参加しているような雰囲気です。

秘境駅に停まりながら進む、飯田線の旅
この日の天気は雨。
紅葉は見頃でしたが、霧と雨に包まれた山あいの景色が、より秘境らしさを強めていました。
車内では、沿線や駅にまつわる 楽しい車内放送 が続き、
移動時間そのものがイベントのように感じられます。


為栗駅で下車|秘境駅を歩く体験
途中、為栗(してぐり)駅では実際に下車する時間が設けられていました。
列車を降りると、そこにあるのは最低限の設備だけ。
駅そのものが、すでに特別な場所です。

駅のホームからは吊り橋が見え、
さらに歩いて行くと、吊り橋越しに秘境駅号の姿を眺めることができます。


雨に濡れた風景と静けさの中で、
「この列車に乗らなければ来ることはなかった場所だ」と強く感じました。
小和田駅|時間が止まったような場所
次に印象的だったのが、小和田(こわだ)駅です。
無人駅でありながら、ここには独特の空気が流れています。

小和田駅は、長野・静岡・愛知の 三県が接する場所 にあります。

駅周辺を散策していると、
長い時間をここで過ごしてきたことを感じさせるものにも出会いました。

小和田駅周辺で見かけた朽ちた車
観光地というよりも、
「人の暮らしの痕跡に触れる場所」という印象が残ります。
豊橋駅へ|現実の世界に戻る
秘境駅を巡る旅の終着は豊橋駅。
長い非日常の時間が、ここで静かに終わります。

ホームで印象的だったのが、駅員さんが手にしていたパネルです。

この一言で、
この列車がいかに特別な体験だったのかを、改めて実感しました。
まとめ|乗ること自体が目的になる列車
飯田線秘境駅号には、車内サービスや食事はありません。
それでも、秘境駅に立ち、景色を眺め、物語を感じる体験は、深く心に残りました。
「移動」ではなく、
「体験そのものを味わう列車」。
飯田線秘境駅号は、体験型観光列車の代表的な一例だと感じます。

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