移動手段そのものが、極上の目的地へと変わるレストラン列車や長距離フェリーの旅。
今回は、陸の特急と大きな船で大海原を渡り、北海道へ上陸するダイナミックな海の線路を往くラグジュアリー周遊ルートをお届けします。
特急北斗の窓からどこまでも続く青い噴火湾を眺めながら、限定スイーツを味わう時間は、まさに大人のご褒美。
大きな荷物の移動ストレスを引き算し、札幌の美食から青森の現代アートまで巡る4泊5日の1ルートを、実体験に基づいた写真とともにご案内します。

【1日目】渋滞リスクを回避して、洋上の名門ホテルへ
旅の始まりは品川・東京駅から。茨城の大洗港を目指す移動には、東京からの高速バスではなく、あえて常磐線特急「ひたち(またはときわ)」の指定席を選びます。激しい道路渋滞を回避し、美しい車内で優雅に乾杯する瞬間から大人のゆとり旅が始まります。

水戸駅に到着した後は、駅ビル内にある名門「木内酒造」に立ち寄り、フェリーで楽しむ地酒を入手。港へのバスへ乗り換えます。


水戸駅へ到着。これからの海のルートを繋ぐ、大洗港への起点


夕方、港で待っていたのは、大型長距離フェリー「さんふらわあ ふらの」。一歩船内へ続くデッキ入口をくぐれば、そこはラグジュアリーホテルと見紛うほどの美しい大空間が広がっています。


秘密基地のような快適空間と、サッポロ生ビールで愉しむ洋上ディナー
船内はどこを切り取ってもホテルのロビーのような気品に満ちており、夜には華やかなマジックショーが開催されるなど、優雅な時間が流れます。デジタルデトックスな船旅…と思っていのですが、限られた時間ではあるもののスターリンクで携帯を使うこともできるようになっていました。


大人の一人旅や、直前での手配で万が一「個室」が確保できなかった場合でも、さんふらわあは裏切りません。夜行列車を彷彿とさせるノスタルジックな1人ずつのカプセル空間。プライベート感が心地よく、冷蔵ロッカーまで完備された至れり尽くせりな設え。想像を遥かに超える快適さを約束してくれます。太平洋を眺めながら大浴場を楽しみ、夜はデッキで星空を眺める。大人の贅沢な時間です。


お楽しみのディナータイムは、開放的な船内レストランへ。
現地の旬の恵みが詰まったバイキング料理に舌鼓を打ち、キンキンに冷えたサッポロビールの生ジョッキを喉に流し込む時間は、まさに至福の一言です。



翌朝、目が覚めればそこは遮るもののない360度の大パノラマ。どこまでも続く青い海と潮風を五感で独り占めしながら、船は一路、北の大地へと針路を進めます。

【2日目・3日目】北海道上陸と、4時間待ちの至高の札幌美食
北海道の苫小牧港へ優雅に上陸した後は、下船後すぐの高速バス乗り場へ。スーツケースをトランクへ預けて、一気に札幌駅へ向かいます。

JRタワーホテル日航札幌などの駅直結ホテルに荷物を置いて手ぶらになったら、もしくはチェックイン前に前に、今夜のメインイベントの準備を。
目指すのは、地元客にも観光客のも絶大な人気の銘店「回転寿司 根室花まる」です。ここで知っておくべき最大の裏ワザは、札幌駅に着いた瞬間にまずお店の発券機で整理券をとっておくこと! ホテルへのチェックインの前に、今夜の夜の特等席を確保します(訪問日は3~4時間待ち)


これが出会いたかった北海道クオリティ。圧倒的な鮮度と大ぶりの極上ネタが並ぶ「根室花まる」
並んで良かったと思える、北海道クオリティ。圧倒的な鮮度とこの時期、ここだけの極上ネタがいただけます。
翌日の3日目は、季節や天候に合わせて、モエレ沼公園の建築美や赤レンガの散策をのんびり満喫。
そして大丸札幌店で並び、限定スイーツ「生スノーマン」はじめ、デパ地下の美食を調達して、明日からの鉄道旅の仕込みをしておきます。
滞在中に札幌発祥の締めパフェも楽しみたいところです。
【4日目】特急北斗「海側CD席」を確保!噴火湾パノラマ(と一瞬の日本一の秘境駅・小幌駅)
4日目の朝、札幌駅から函館方面へ南下する「特急北斗」の快適な指定席に乗り込みます。
ネット予約(えきねっと)の座席表を開いたら、【進行方向・左側のD席】を予約してください!


北の大地を堂々と駆ける、内浦湾の海岸線をドラマチックに彩る特急北斗とローカル線
列車が海岸線へと滑り出すと、車窓のすぐ間近に、どこまでも延々と続く息を呑むほど青い内浦湾(噴火湾)のパノラマが流れ込んできます。
きらめく水平線と雄大な駒ヶ岳のシルエットを眺めながら、前日に並んで仕込んだ冷え冷えの「生ノースマン」を贅沢にいただく時間は、大人旅の最高のハイライトです。



特急北斗・CD席の特権。大きな車窓一面に広がる噴火湾のブルーと、駒ヶ岳・大沼の絶景

🏔️ 通路を挟んで斜めに交差する、2つのロマン
この鉄路の魅力は海だけではありません。実は、通路を挟んだ右側のAB席側からは「現在2030年度の延伸に向けて建設が進む北海道新幹線のダイナミックな高架橋」を間近に見ることができます。
さらに列車は、トンネルとトンネルの間のわずか80メートルの隙間に潜む「日本一の秘境駅・小幌(こぼろ)駅」を通過。特急で駆け抜ける瞬間、この日は保線小屋の一角をカメラに収めることができました。

終点の新函館北斗駅へ到着した後は、北海道新幹線「はやぶさ」に乗り換えて青函トンネルをくぐり、一気に新青森青森駅へ。


「そのまま東京まで新幹線に乗ってまっすぐ帰る」という選択も良いのですが、一筆書き長距離乗車券のルートとは別に、新青森〜青森の運賃を現地で別途支払い、駅直結の最高峰ウェルネスホテル「ReLabo(リラボ)」で癒されるのもおすすめ。長旅の疲れを極上のメディカルスパで最高に心地よくリセットします。


三内丸山遺跡のロマンと、あおもり犬に触れるアートな昼下がり
旅の最終日、大きなスーツケースはホテルに預けたまま、散策へ繰り出します。手ぶらで青森駅発のねぶたん号(コミュニティバス)へ乗り込みましょう。
まず向かうのは、遥かなる縄文の息吹が今なお鮮烈に息づく世界文化遺産「三内丸山(さんないまるやま)遺跡」です。

どこまでも広がる清々しい緑の大地に佇む復元建造物を眺め、太古の歴史に静かに知的好奇心を満たした後は、遺跡のセンター内にあるレストランへ。
ここで出会えるのが、旅の癒しスイーツ、「土偶クッキー添えソフトクリーム」です。

思わず微笑んでしまうような、チャーミングな逸品。濃厚なソフトクリームで喉を潤した後は、隣接する白いモダン建築「青森県立美術館」へハシゴします。(ねぶたん号で移動)

コンクリートのな空間の奥に佇む、奈良美智氏の名作「あおもり犬」の圧倒的な存在感に引き込まれる時間。
縄文のロマンと現代アートが一本の線で美しく交差する時間を堪能した後は、再びねぶたん号で青森駅へ戻り、ホテルに預けた荷物を回収。新青森駅から東北新幹線「はやぶさ」で、極上の余韻に浸りながら東京へ戻ります。
あなたも、一生モノの感動に出会える陸と海の線路へ、一歩踏み出してみませんか?
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